小針秀夫


1960年生まれ。東京商品新聞編集部、商品市況研究所編集部(東京工業品取引所日報編集長)を経て、現在トーキョー・トレーダーズ・タイムズ社代表。商品取引員向けの企業情報だけではなく、通信社や専門誌、新聞社各社に商品市場の専門的な情報を配信している。商社、現物商、海外法人、シンクタンクなど、多彩な取材先と情報網がある。
 

小針氏が代表のTokyo Traders Timesのレポートはこちら

Tokyo Traders Timesデイリーレポート

フューチャーズアナリスト

 

Apr 30, 2008
「高いもの」…はやっぱり嫌われるのです

◇おはようございます。

◇昔は祝日がそのままだったので、飛び石連休というワードがよく出てましたが、最近は休みを連ねるため飛び石ということはあまり聞かなくなってきました。今年は憲法記念日が土曜日で一日休みが損してしまいました。大型連休とはいっても、わずか2日のみ。これじゃあ、振り替え休日にプラスワン・デー。黄金連休ではなく、シルバー連休か、銅連休ぐらいにしてもらいたい。…ちょっと、余談ですが、銅って、4文字で読めます?「アカガネ」って読むのだそうです。鉄は、言わずと知れた「クロガネ」ですよね。

◇さて、週明けの商品相場。全体なNYの印象は、少し持ち上げて叩きつける…みたいな、嫌な展開。まず先に為替だが、FOMCを控えているが0.25%の引き下げはほぼ決まり。その後、FFが2.0%となったことで、連続引き下げはいったん打ち切り宣言することもシナリオ化している。このようなFOMC開催を前に、米経済指標の悪化が深刻。S&P/ケースシラー住宅価格指数(前年比-12.7%/事前予想-12.0%、1月-10.7%)の内容が一段と悪くなり、更に、4月消費者信頼感指数は62.3(予想62.0、3月65.9←64.5)と03年3月来の最低に落ち込んだ。景況感はますます悪く、株価に悪影響が出てくるのは必至である。米国は、サブプライムローン問題で住宅投資は勿論のこと、ドル為替も弱く、最後に残された綱が株のみ。これが折れてしまうと、米国の信任は全て失ってしまうだろう。

◇このような中、商品も景気後退で需要悪化が懸念される。石油は勿論、高値続きで消費は減退せざるをえない。特に、嗜好品である金やプラチナなどは、めっきり消費が減っている。金などは、需給統計上は常にバランスされているが、実態は、極端な供給過剰である。ちなみに金は、インドが世界最大の金需要国で、年間だいたい800トンもの輸入がある。月平均は60〜70トン。しかし、今年は、1月が5トン、2月が10トンと、その10分の1程度しかないのだ。去年の今頃、かのWGCは、「インドの2007年の金需要は1000トンまで膨らむし、今後も落ち込まない」と言っていたが、大ウソである。

◇日本国内でも食品の軒並み値上げが家計を直撃。商品高が実態経済にまで大きく影響を及ぼしつつある。ガソリンは暫定税率引き下げで4月は消費急増となったものの、5月からは再値上がりの見通し。政治的悪要因と中東原油高による輸入採算の値上がりによるものである。

◇しかし、政治によってこれだけ社会が・経済が右往左往されることも珍しい。しかもこれだけの世論を押し切っての暫定税率再引き上げ。これを無謀といってなにが無謀であるのか??どこを向いて政治をしているのか理解に苦しむ。最近は、福田くんの顔がテレビに映るたびに嫌になる。


Apr 28, 2008
5月はどんな相場が待っているのやら...

◇おはようございます。日曜夜はF1がある週があるので眠いです。先週もそうでしたが、月曜がブルーであることに変わりはないのですが、火曜日が休みなので、救われますし、なんとなく、気持ちにも余裕が出てきますね。

◇これまで意見したくてもグッと抑えてきたオリンピックの聖火リレー問題。いよいよ ヤバいよって感じですね。日本では無事に終わったものの、韓国ではリレーが行われたソウルに1万人の中国人。これらの中国人達は、地元の人達にペットボトルや角材、歩道のブロックなどを投げ、これにより韓国側の十数人が被害を受けた上、新聞社カメラマンも負傷して病院に運ばれたそうだ。…ひど過ぎる。人の国に来て暴力をふるうとは。こうなると小さな戦争である。平和の祭典オリンピックが血で染められたかのよう。誰かがうまいこといっていた。「聖なる火」ではなく、「揉め事となる火種」だと。

◇さてさて、今週の注目点は、なんといっても29日と30日に開催されるFOMC。今回0.25%引き下げるが、今回で引き下げは停止されるとの見方が有力だ。停止された場合、インフレが抑制されるとの見方が浮上しているし、実際、今朝のテレビでもJPモルガンのアナリストもそのように述べていた。でも、、、本当かい?前回3月FOMCでは0.75%引き下げ、現在2.25%。今回更に引き下げると2.0%となる。こんな低い金利にしてしまって、それがインフレ抑制ね〜。いずれにしても2.0%じゃあ銀行は財布換わりと同じだから、過剰している流動資本はまた行き場を失いそう。債券市場なども影響出るだろうし。商品?いやそうじゃなくて株式へシフト?なんとも微妙だけど、なんとなく、商品市場においては、油にはまた資金が集まってくるような気がしてならない。

◇このあたりは数値で示すことが難しいので、感覚的な物申し方しかできないが、ドル資本にはますます魅力がなくなっていることは確かで、商品投資需要がそれによって増えることはあっても減ることはないと見られるのだ。

◇うわ〜。今日も7:00を回ってしまった。時間が過ぎるのが早い。今週はどうなるのでしょうね 商品マーケット。今日は、比較的穏やかとなる見通し。為替が若干円安に振れる中、原油だけが元気?穀物は大豆がまた下げてしまった。貴金属も平坦な商状か。ソフト・コモディティは小康状態。3月の大暴落を経て、いったん調整期に入った4月相場。5月はどんな相場が待っているのやら。

◇今週もよろしくお付き合いください。


Apr 25, 2008
ダーク・フライディ、週末になると大きく値崩れする動きが続く...

◇おはようございます。

◇24日の米国市場。急速に、RRBによる利下げ政策が収束するとの見方が広がる。そのようなところ、金融大手の業績見通しに明るさが出たとの楽観論から株が買われた。特にJPモルガンは急上昇。この二つの側面からドルが買われた。前日の時点で対ユーロで史上最安値をつけていたこともあって、売られ過ぎの側面も当然あったのだろう。そこには、トリシェECB総裁のユーロ高牽制更の発言もあったと考えられる。そして原油高が実態経済にはっきりとした悪い影響を及ぼしているとの見方が強くなってきている…以上が金融マーケットの概況である。

◇これを受けた同じ24日のコモディティ市場。ドル高の圧力と、特に原油の上げ過ぎ、加熱感から手仕舞いが殺到、急落した。4/11以来だから、約2週間ぶりに下げたことになる。前述のとおり、ドルが対ユーロで急伸したことによって、商品投資への魅力が低減したことでファンドの売りが主導した。ちなみに、簡単にドル高といったが、実のところ対ユーロでは今年最大の上げ幅。NY原油期近は一時114.40ドルまで下落。最終的には116.06ドル(前日比2.24ドル安)だった。

◇この原油安とマクロ的な環境を受け、金は20ドル近く急落した。銀も50¢の大暴落。同時に農産物もひどかった。大豆が25¢安。コーンが10¢を超える下げ、小麦が8¢安。コーヒーは大暴落して5¢近く下げた。おまけに粗糖も0.3〜0.4¢の暴落。

◇ダーク・フライディ。最近、週末になると大きく値崩れする動きが続く。明日、フライデーNYもファンドの手仕舞いが続くようであれば一段と値崩れする可能性あり。

◇今日で今週もようやくおしまいですね。来週はプレ・ゴールデンウィーク。再来週からピュア・ゴールデンウィーク。…とはいってもなにも予定はないですが。。。また悲しいお仕事なのでしょうか?神様教えてください!!!!

◇今回、ゴールデン・ウイーク期間のゴルフのお誘いはお断りした。だって千葉は遠過ぎる。ウチからだと。その他にもゴルフのお誘いばかり。こんなド下手がいないと、他の人が浮かばれない!!!!しかし、練習ではよくあたるドライバー なんでコースでは当らない!!!! なんかの呪いか!!(「いやいや お前が下手なだけや」…と知ってる人は0.01秒で突っ込むのでしょうな)


Apr 24, 2008
業界の奇跡のマーケット・リーダーです

◇おはようございます。九州から客人が来ていることもあって、毎夜遅いせいか、頭の回転が一段と鈍くなっている24日の朝です。

◇世間の注目を浴びた山口県光市で起きた母子殺害事件、ようやく収まるべく形になってよかったと思います。しかし…それと同じくらい際立ったのが弁護士団。個人的に、弁護士の資格を剥奪するだけじゃあなく、なんらかの罰を与えてほしいとさえ思うほど。それほど彼らの行動には違和感があった…と感じたのは僕だけでしょうか。

◇マーケットはというと、相変わらず石油は無茶をしている。23日の市況で8日連続高を記録した。4月中だけで月初の安値99.5ドルから、22日の直近高値119.90ドルまで、ほぼ20ドル上げである。こんなように動くと、もう100ドル以下にはならないんじゃないかとさえ、思ってしまうのである。しかし…石油高を尻目に、金が急落、銀が暴落、プラチナが軟弱、銅とニッケルも軟弱という商状でした。更にシカゴでは、大豆とトウモロコシが急落した一方、小麦が暴落しました。最近、ほんと原油の値動きは無視される。…まぁ、一見、そう表面上見えるだけで、ちゃんとした市場原理が働いているのでしょうが。。。

◇さてさて、アマゾンに注文していた本がようやく届いた。3冊頼んだうち、このうちの1冊が在庫切れで発送が遅れていたためだ。で、、、結局、、、この1冊はいまだ届かず、残り2冊だけ届いた。届いた2冊のうちの1冊は「「2010年南アフリカW杯が危ない」(木崎伸也著)。もう一冊が「水戦争」(柴田明夫著)。前者は、このRIGOO.NETでも執筆され、ブルースの名で金市場では著名な池水さんが、以前にお勧めしていた本。まだ出だしだけ読んだだけだが、けっこうきている感じ(ヤバイ…という意味で)。ちなみに、池水さんの人物像は、書かれている連載から滲みでているとおり、卓越した知識と人脈があり、回りの人を引き付けてやまない人としての魅力がある。講演などでしゃべっていただいても抜群である。それと、もう ひと方、柴田さんだが、この方も学者肌の人格者。付き合いがあってもう10年以上になるが、えらぶるところがない。常に真摯で、常に平常心、かつ研究熱心。そして働き者である。こんな僕でも、ごく普通にお付き合いしていただいているし、ビジネス関連でもさまざまにご協力いただいている。このお二人のような大人物がいることは、この業界において救いであるし、今後もマーケット・リーダーとしてご尽力いただきたいと願うばかりだ。

◇ところで、冒頭でちょっと触れた九州からの客人だが、彼も若き大人物である。本人、あまり出たがり屋ではないので、ちょっとだけご紹介する。当業界ではおそらく知らぬ人はいない、かの「商品先物でいこう」の管理人である。この若き大人物も、僕にとっては先生なのである。


Apr 23, 2008
NY原油のまぁ、元気なこと

◇おはようございます。なんか朝方はどんよりとした空模様ですが、今日も昨日のような良い天気になりそうですね。ほんと、部屋にこもってパソコンいじってパチパチ打っているのがもったいない。

◇今日もビックリ・スタートですね。NY原油のまぁ、元気なこと。相場を見たら、11日から上昇が続いているではあ〜りませんか。これで7日続伸である。しかも、4月に入ってから下げたのは、1日、3日、8日、10日のみ。16営業日中でわずか4営業だけである。そう…山本リンダ状態なのである(♪どうにも止まらない〜)。

◇引き続きドルが弱い。対円では下げ止まってきているのだが、対ユーロでは史上最安値を更新。このドルの弱さが原油高を演出しているのである。結局、ドルでの採算の目減り分を、石油自身の価格上昇で帳消しにしようとしている格好である。平準化といえばそれまでだが、平準化されているのは産油国の立場であり、消費国・消費者にとっては平準化どこから、偏り続ける価格動向に苦しめられているのである。このドル安の他に、ナイジェリアでの供給障害継続、ロシアの供給減少見通し、中国の消費増(3月の石油製品需要の伸びが19カ月ぶりの高水準)なども材料。更に、単発的なものとしては、濃い霧の影響のため、米ヒューストン・シップ・チャネルが閉鎖されたことなども石油の供給障害になると受け止められて材料視された模様である。

◇このうち、ロシアの減産に関しては、眉唾ものであり、まだ信用性は薄い。産油国発言は、その内容いかんで価格に影響を与えるため、報操作的などこかキナ臭いインスピレーションが払拭できないのだ。

◇さてさて、昨日、野村社員ら3人が逮捕されましたね。インサイダー容疑で。少し前にもNHKの職員が同じように罪に問われました。いつも思うのですが、証券にあって商品にないものの一つに、このインサイダー取引があります。商品にも、実のところあることはありますが、それで売買しても罪に問われることはありません。ただし、このあたりが商品の難しい部分でもあり、情報どおりに相場が動かないことが往々にしてあるし、かなりのタイムラグを置いてから、ようやく来る…なんてことも少なくないのです。ただやはり、なんといっても商品の世界は情報産業の最先端なので、知っていると知らないとでは、雲泥の差がつくことは確かです。日々、勉強です。

◇時間はそろそろ7:30です。3月まではNHK・BSで毎朝見た「ちりとてちん」を見たいがため、そわそわしている時間帯でした。しかも3月一杯で終わり、涙にくれてました。今やっている「」は、なんとつまらないこと。ストーリーの陳腐さは視聴者をコケにしているかのようでもあります。残念。


Apr 22, 2008
悪しき流れに乗らぬよう…

◇おはようございます。火曜日。マーズ。戦いの曜日。

◇昨日、ブルーマンディなんてことを話題にした途端、NYは本当にブルーマンディになってしまった。ドヒャャャ〜の局面である。原油が続伸した一方、穀物が暴落。おまけに銀も暴落。商品によって違う顔色となった。

◇こうなると、商品の上値修正はまだ完全に終わっておらず、再び急落するのではないかしらん…と悲観にくれてしまいそうだ。原油と金は置いておいて、産業素材の銀や銅、鉄、アルミ、ニッケルなどの銘柄が本復せず、再び続急落に見舞われるリスクも警戒しなくてはならない。一方、穀物も修正が完了したという見方もあるが、シカゴ小麦は明らかにまだダウン・トレンドの途上であり、ここから一段と下げるのではないかとの見方すらできる。しかも、まだ底入れのサインはなにも出ていないのだ。

◇順調に上値を積み上げていた粗糖も暴落してしまった。またも、まるで積み木が壊れるかのような下げ具合である。ファンドにいいようにやられている印象。ただしまだテクニカルは強気維持。RSI、MACDをとりあえず信じるしかない。

◇さてさて、原油は続伸。連日の過去最高値更新。昨日、OPEC関係者が、それぞれに、それぞれの立場で、かつ、好きなようなコメントを発したことが強気に受け止められたようだ。一例としては、ベネズエラ石油相→「OPECは9月総会前に緊急会合を開くことも生産枠を変更する必要もないしOPECにできることはない」と述べている。まるで、鼻先で笑っているようだ。

◇そして、今日の東京。円高が下げに花を添えるだろう。昨日のNY外為は、米銀バンク・オブ・アメリカの決算が失望感を誘い一時103円04銭まで下落し、103円27銭で取引を終えている。

◇商品 戦国時代の局面。投資日報が言うように悪魔が暴れまくっているのかどうかは知らないが、いずれにせよ、悪しき流れに乗らぬように心掛けたいですな。


Apr 21, 2008
商品価格の高騰に最近のニュースはようやく…

◇おはようございます。月曜というのはどうしてもブルーが入りますね。

◇実際、月曜日はブルーマンディと呼ばれるし、月曜病(ブルーマンデー症候群)などの病気まであるそうな。僕なんぞはこの病かな。やっぱり。逆に、「今日から月曜日だ。元気に頑張るぞ」なんて奇特な方とは、生理的に、お付き合いできないのである。でも実際には、僕らのような仕事だと、土日も無いから、「そんなんじゃあ…ワークホリックじゃないの?」なんて、たまに、するどい突っ込みもありますが、こればかりは好きでそうなっているのではないので、「たまたま時節柄…」なんてボヤけた答えでかわしたりしているのです。

◇さて、先週末のNYとシカゴ。銘柄によってまちまち。為替が強烈なドル高となったことからすると、本来であれば金のように下げるのが常道。しかし大豆のように堅調な値動きとなる銘柄もあり、それだけ強い地合いを維持している商品は更に高くなる展開である。ただ、3月までの相場と明らかに違うのは、商品全体が一丸となって高下するのではなく、銘柄によって方向性が違ってきている点にある。このあたりは、各商品ごとのファンダメンタルズを取り込もうとする動きが垣間見られるのである。

◇「昨日のNY市場の原油先物価格は、連日の史上最高値更新となり、1バレル当り……」なんてニュースは、もう聞き飽きたというほど報道されているが、最近は、「最近のシカゴ穀物市場では、大豆の価格が史上最高値を更新し、1ブッシェル当り……。この原因は、中国やインドなど振興国の穀物需要が増加していることに加え、原油高による影響なども指摘されている」なんて口調でニュース報道にて取り上げられたりしている。更に、「オーストラリアの記録的な大干ばつと米生産の大幅減産が原因となっていること、またタイの輸出が大幅に減っていることから、輸入諸国では主食である米価格の高騰が大きな社会現象になっている」などといった米関連の報道も最近さかんである。いずれにしても、商品価格の高騰に拍車がかけられ、それがだんだんと社会問題化している現状を、最近のニュースはようやく捉え始めているのである。

◇こなんあたり、商品相場という観点ではなく、経済ファンダメンタルズという点から、商品価格が経済の根幹であり、株式や為替などのペラペラのペーパー・マーケットより、はるかに大事で重要な位置付けであることを、改めて再確認させられるのである。

◇うわ〜。今日はちょっとアカデミックだったなぁ〜。ガラじゃあないなぁ〜。なんて調子で今週も始まるのです。また明日もよろしくお付き合いください。


Apr 18, 2008
地政学的リスクというワードが出てこなくなったなぁ

◇おはようございます。今日はあいにく朝から雨ですね。なんか4月なのにもう梅雨なの?という雰囲気。

◇「たまにはこんな日があってもいいよね〜」って感じだったのは、17日のNYとシカゴ。今年に入ってから、1月・2月と怒涛の上昇劇を演じた後、3月は急転直下の急反落。4月に入ってから再び切り返す展開だったが、昨日は全般に冷静なマーケット情勢となった。

◇メタルは、プラチナだけは上昇したものの、金は反落し、また銅などの非鉄も総じて下落した。ただしどの銘柄も値動きは鈍い。原油も同値圏でおとなしい動き。穀物は、大豆とトウモロコシが上昇して小麦が下落。銘柄によってまちまちだし、変動幅も薄かった。また粗糖も同値圏。唯一、コーヒーだけが、はっきりと上昇して、自己主張した。

◇実は、ひっそりと、このコーヒーの上昇に期待を寄せている。正直、需給に関しては芳しくない。ブラジルの昨年の干ばつの影響で減産となり事実ブラジル政府からの生産見通しも極めて低く出ていたのだが、ここにきて民間業者らが5000万袋を越える生産見通しを出してきている。これが3月のコーヒー相場を暴落された主因である。しかし、毎年、4月から5月にかけたコーヒー相場は上昇しやすい。6月から7月にかけて降霜の懸念が生じるためだ。ブラジルはこれから冬場に入っていくが(今の時期は日本でいう秋)、中心のミナスジェライスやパラナなどにひとたびでも降霜となるとコーヒー生木が立ち枯れてしまうことになることから、毎年、降霜懸念のリスクで相場にプレミアムがつくことが多いのだ。

◇さて、今日の各紙1面トップはイラク輸送が違憲だとする判決が名古屋高裁で出されたこと。憲法九条に抵触しているのではないかについての議論は度々繰り返されてきたが、司法の場ではっきりと示されたのは始めてのこと。これを見て、最初の感想は、「やっぱりな。裁判官の中にもまともな奴もいるじゃん」…ということと、「そういえば、最近、中東情勢が落ち着いて、地政学的リスクというワードが出てこなくなったなぁ」…という感想。地政学的リスクが潜在化している割に、相変わらず金や原油のトレンドは強いのである。

◇さぁて、今日で今週も終わりです。気合で乗り切りましょう。


Apr 17, 2008
日本もいよいよ24時間取引へ

◇おはようございます。

◇先物業界はなんといっても日本最大の市場規模を誇る東京工業品取引所を中心に回っているといっても過言ではないのですが、あまりに動きが急で、こちら側も目が白黒してしまう。来年3月までの大変革が目白押しで、これに伴って業界も大きな変革期に入っていくことになるのは必至。最大のイベントは、24時間取引。まずは年内に現在5:30までの取引を11:00までに延長。その後は24時間取引にする予定。参考までに、NY市場の場合は、6:00から翌日5:15までの連続23時間15分の立会い。途中に朝9:00からのオープンアウトクライの通常取引が入る。この日本市場の取引時間の延長、24時間取引から、当然のことではあるが、業界は深い溜め息に包まれている。当然のことながら、単純に人員を3倍にしなくてはならないし、夜間に人員を配置しなくてはならないからだ。しかし一方、為替FXでは普通に24時間取引だから、「そんなの関係ねえ〜」などと小島義男ばりに楽観的な会社もあるようだ。

◇更に、投資家のかたがたにはあまり関係はないかもしれないが、昨日の理事会後のプレス・レクで2009年5月7日から新しい取引システムの導入が進むことが正式決定された。シスタム導入のための総経費は87億円が計上されたとのこと。金ミニ取引の他にもミニ取引の導入が検討されていることのこと。また工業品取引所が株式化することなど、マーケットにとって未知数な部分も含まれている。これまで行政関係はあまり接触しないようにしていたが、これだけ変化してくるとなると無視できない。

◇余談ながら取引所の記者クラブで今期の後期の代表幹事となってしまった関係上、記者レクも代表質疑など強制的に出席しなければならなくなったなど立場的な問題もあるのだ。ううっ。

◇さて、WTI原油は3日連続の史上最高値更新。期近5月限は前日比1.14ドル高の114.93ドル。一時、史上初の115ドル台をつけた。注目されたEIA原油在庫は前週比230万バレル増の3億1370万バレル。最近の傾向を踏襲して、やっぱり増加である。にもかかわらず、どうしてWTI原油が続伸しているかといえば、次の理由だ。同じEIA石油統計でガソリンが550万バレル減少した。これを手掛かりにNYガソリンが一段上げとなり、期近は5.80¢上げの293.90¢と6日続伸した。このガソリン高に刺激されて逆に原油が買われた…という流れである。本末転倒のような理屈だが、昨日も指摘したとおり、チャートなどで見ても、ガソリンが先行しているのである。

◇この原油高から、金が16.ドル高、そして銀がロケット噴射の47セント高である。またLMEでは、非鉄が全面高。特に銅は怒涛の290ドル上げ。商品の中では唯一、大豆だけが下げた。まぁ、大豆は上がり過ぎだからしょうがない。

◇ではまた明日もよろしくお付き合いください。


Apr 16, 2008
どことなく、また商品に風が吹いてきたような

◇おはようございます。

◇昨日はとても暖かくて春でした。暗い部屋の中で仕事をするのがもったいないほど。今日も曇り気味ながら気持ちのいい日よりのようです。ただし明日からまた天気は崩れ、週末一杯雨のようです。先週も週末は雨で、息子が中学のクラブでやっているテニスの試合があるとかでせっかく送ってやったのに雨天中止となり、とぼとぼと帰ってきました。まぁ、大人も忙しいが、子供も大変。東奔西走の日々ですな。

◇さて、4月15日のNYとシカゴのマーケットはというと、全面高。為替もやや円安だから、今日の東京市場は全ての銘柄で上昇する場面。そんなことになる予感はあったけど、実際に目の当りにするとやっぱり驚き。

◇それにしてもこの原油の上昇はどうだ、といわんばかりの急騰ぶり。終値ベースでは前日に続き2日連続で史上最高値を更新。また一時114ドルをつけて取引高値でも最高値をつけた。悪天候のためメキシコの石油輸出ターミナルが閉鎖されたことや、破壊行為の影響などからイタリアの石油会社Eniがナイジェリアに所有する石油施設で減産が続いていることが材料。ナイジェリア問題、メキシコ問題ともに一時的な要因であるが、これだけマーケットが敏感に反応するということは、それだけ相場が上げたがっている証左なのであろう。

◇この原油高で当然、NYガソリンとNYヒーテイングオイルも高いのだが、…というか、先に製品の方から最高値更新の体で、製品に原油が追随している?印象もなくはない。石油高で貴金属も高いし、石油関係農産物のトウモロコシと粗糖も高いし、更に大豆とコーヒーも高い。つまり農産物は全面高。下げた銘柄は銅やアルミを中心としたベースメタルぐらいである。

◇うう〜ん。どことなく、また商品に風が吹いてきたような。そよそよと吹く春風か。春の嵐か。


Apr 15, 2008
非常に きびしい〜〜。

◇おはようございます。

◇前日の午後から夕方にかけたNYの夜間取引は全面安。特に工業品系は。しかも円高進行もあって、今日の東京はまた安いのかなぁ…と思っていたら、今朝入ってきたNYは逆に全面高。やっぱり、原油が高いと刺激されて高くなる図式は変わっていない。ただし肝心のベスメタル系とレアメタル系は安い銘柄もあった。

◇一方、農産物系はというと、こちらも取引開始当初はコーヒーだけが安く、その他の銘柄は全面高だった。ただし、ちょろ高の範囲。ところが、シカゴ穀物はけっこう高くなり、特に大豆の期近は40¢アップである。驚いた。

◇しかし原油の地合いの強さといったら、スプライズ&スプライズだ。この高値だからこそ、買えない相場だが、ファンドは躊躇なくガンガン買ってくる。ちなみにWTI原油は2日続伸し、終値で過去最高値を更新。米銀大手の予想外の赤字決算などに外為市場でドル安が進行、ドル安局面での投資先として魅力が高まるとの見方からファンド買いが強まった。また、ガソリン相場が過去最高値を更新したことや先週末にナイジェリアの製油所において破壊工作による火災が発生し5000バレルの生産障害が起きているとの報道も支援材料。期近は一時111.85ドルまで上昇して、4/9の最高値112.21ドル更新がほぼ手中である。終値は111.76ドル(前営業日比+1.62ドル)。

◇一方、昨日のNY外為は落ち着いたが、週明け14日の東京外為市場ではまたも大幅円高。再び100円を突破してきそうな勢いだった。この超円高で、輸出大国の日本株は全面安。得に、トヨタは一時、前日比150円安の4800円まで下落、年初来最安値更新となった。トヨタは1円の円高で営業利益約350億円が目減りするというから、昨年10月以降ほぼ半年だけでも20円の円高だから、営業利益の7000億円が円高差損でぶっ飛んだことになる。えれーことだ。こんなこともあって、最近は、ちらほらと、「2009年3月期の日本企業の業績は7年ぶりに減益に陥る」なんて見方まで広がってきているようだ。

◇非常に きびしい〜〜。平成生まれの人には分からない財津一郎さんでした。

…朝っぱらからこんな古代のギャクをぶちかましている己が一番厳しい。


Apr 14, 2008
タイガーの逆転を期待してテレビに釘付け…

◇おはようございます。

◇改めて、よろしくお願い致します。正式には、本日から新しいコンテンツとして起用させていただきました。投資の一助になれば…という思いがありますが、逆に、皆さんのご支援・ご鞭撻をたまわりながら、一緒にがんばっていきたいと思っています。

◇さて、今日は4月14日。男子ゴルフの今季メジャー第1戦、マスターズ・トーナメントは、米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルで最終ラウンドに入っている。タイガー・ウッズは既に13ホール目まで進んでおり依然5アンダーと、首位のトレバー・イメルマンとは5打差。これだけ差がついてしまうと逆転は無理っぽい。13番で短いバーディパットを外したところでジ・エンド?

◇タイガーの逆転を期待してテレビに釘付け…という方も少なからずいらっしゃると思うが、今日のお仕事に差し支えぬことを願うばかりだ。

◇週末のNYを中心とした海外が総じて下落したところに、為替が円高に振れたことから、週明け、今日の東京は全面安となる見込み。貴金属はNY安と円高で、銀を中心に大幅下落。石油もNYは小幅に上昇したものの、弱含みとなりそう。シカゴ市場も大豆と小麦が急落、トウモロコシも下げたことから、東京穀物も全面安は確実。コーヒーと粗糖もNY安と円高で、下押す情勢の見通し。

◇一番気になるのがドル円。いったんは円安の方向にむかっていたが、再び100円飛び台。また95円向かいとなってしまうのか?一番やっかいだ。特に為替は変動要因がほとんど分からないので、なんとも読みが難しい。ただ日米の金利格差の縮小で、いわゆる円キャリートレードは縮小傾向だと見られるが、それでもドルは弱いし、なおかつ先安感が強い。当然、商品市場にとっては弱い材料。

◇ある人は、「ドル安はドル建て商品にとっては上げ材料。円高は円建て商品にとっては下げ材料なので、結果的に相殺要因」というが、それは違う。だって、ドルは国際基軸通貨。だから、上げ下げで多少ブレようが、あまり影響はないのだ。

◇では また明日朝もよろしくお付き合いください。


Apr 11, 2008
来週からよろしくお願いします!

◇おはようございます。

◇今日から、新しいコンテンツとして起用させていただきました。 投資の一助になれば…という思いがありますが、日記調に進めていくつもりですので、どこまでできるのか逆に皆さんのご支援・ご鞭撻をたまわりながら、一緒にがんばっていきたいと思っています。ご意見・ご批判等があれば、ドットコモディティカスタマーサポートcustomer@commodity.co.jpまでお便りください。当コンテンツにできるかぎり反映させていただきたく存じます。

◇週末になりました。昨日は中央線でまたトラブル。50万人に影響が出たそうだ。50万人といえば、僕が住む八王子の総人口に匹敵する。すさまじい影響である。しかも復旧まで7時間。いくらなんでもそれはないぜJR…だ。

◇それはそうと、週末を控えたNY。再び商品の主役に躍り出た原油は反落した。9日に112ドル台をつけ、約2週間ぶりに史上最高値を更新したが、さすがに息切れしたのか、10日は1ドルほど反落した。まぁ、一気に上昇できるほど環境は整っていないので、上げたり下げたりの状況が続くものと見られる。

◇しかし予想外に原油相場が底固いので、それが他商品に対し強気なセンチメントをもたらしているのは事実。実際、金などの上値修正も、「えっ。もう終わった感じ?」だし、原油高でトウモロコシが高く、また大豆の修正安も終盤、あるいは一巡した印象なのである。更に、シカゴ・エタノールが堅調に推移、この影響により、NY粗糖11なんかも堅調に推移したりしているのである。

◇3月中旬のような商品の一斉暴落の局面がまたないとは限らないが、一先ずコレクションが一巡して、またトレンドが上向いたような気がする。

◇うっ。「気がする」…なんて書くと、なんだが、アナリストなんかじゃなくて、まるで占い師のようなので、一応、ちゃんとデータ説明しておきたい。

◇NY原油はRSI(相対力指数)が61.7で105ドル付近にて買いシグナル点灯。同じくNYガソリンはRSIが58.2で2.7ドル付近にて買いシグナル点灯。金はRSIが50.7で910ドル付近にて買いシグナル点灯。シカゴ大豆のRSIは50.9で13.0ドル付近にて買いシグナル。シカゴ・トウモロコシもRSIが67.2で5.5ドル付近にて買いシグナル。粗糖のRSIは50.8で11.5セント付近にて買いシグナル…といったテクニカル・データであり、寄寓にもみんな買いである。「上向いたような気がする」は…「上向いた確率が高まった」と言い換えても 許してもらえそうだ。

◇では また明日朝 お会いしましょう。


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